
皆様、普段健康は気にしておりますか?
私こと筆者は、仕事で日々覚える業務が多く、頭と精神が疲れて困っております。
いきなり私の愚痴になってしまいましたが、自身の現状を解消しようとした時に気付いて良かったと思うことがあり、是非皆様に共有させていただきたいと思いました。
今回ご紹介させていただくのは、EPAについてです。
EPAと聞くと、青魚から補給できる頭の良くなる栄養成分のようなイメージがあり、
何となく私もそのような認識でいたのですが、調べてみて新たに認識が変わりましたので、その点をきちんとお伝えさせていただければと思います。
EPAは脳に良くなかった?

先に結論です。EPAは直接脳に作用する物質ではありません。
「どういうこと?だって、魚のDHAとEPAはよく一緒にセットで出てくる物質で、それを摂取すれば脳に良いんでしょ?」
私もそうでしたが、恐らくこのような認識の方が多いのではないでしょうか?
では、先ずこの部分を少しずつ分解して分かりやすく説明していく為に、
一度EPAとは、そして脂肪酸という言葉に関して簡単にお伝えします。
①脂肪酸とは?
→私達の健康に必要な栄養素ですが、「3大栄養素」という言葉をご存じでしょうか?
「タンパク質」「脂質」「炭水化物」がそれに該当するのですが、これが不足すると健康にとって重大な悪影響を引き起こします。
その中にある脂質は、効率の良いエネルギー源として重要ではありますが、摂りすぎてしまうと中性脂肪やコレステロールの増加に繋がってしまい、老化や生活習慣病などに繋がる恐れがあります。
そして、この脂質の成分の1つとして「脂肪酸」というものがあります。
さらに脂肪酸の中でも私達の体内で合成できない「必須脂肪酸」という物質があり、
EPAやDHAはその分類に入るものです。
体内で合成されないものですから、外部から定期的に摂取しなくてはならない栄養素であり、不足してしまうとやはり健康に悪影響が出ます。
②EPA(エイコサ ペンタ エン酸)
→EPAとは少ない言葉で言いますと、「必須脂肪酸の1つ」なのですが、
こちらは血液をサラサラにしたり、中性脂肪を抑えたりする作用が中心です。
後ほど説明しますが、脳内にはほとんど存在しないというのが特徴で、
主にイワシやサバなどの青魚に含まれております。
簡単とは言え、少し文章が長くなってしまいましたが、
①と②の内容を念頭に置くと、この後の説明が分かりやすいと思います。
脳に関係あるのは、、?

さて、少しずつ掘り下げていきましょう。
先程EPAに関しては中性脂肪を抑え、血液をサラサラにする作用をお伝えしましたが、
ではよく一緒に出てくるDHA(ドコサ ヘキサ エン酸)はどんな作用があるのでしょうか?
簡単に以下にまとめます。
●脳の細胞を柔軟にし、脳細胞を活性化させる
●血液をサラサラにしてくれる
●抗がんや抗アレルギーに作用する
実は、DHAがしっかりと脳への作用があります。それなのにEPAは脳への作用ではなく、
血液サラサラ(血液の粘度が適度で、血管の弾力性が高くて詰まりにくい状態)や中性脂肪が主な作用となっております。
それは何故か?
答えは、「EPAは、脳の入り口である『血液脳関門(けつえきのうかんもん)』を通ることが出来ない」からです。
※血液脳関門とは、脳と脳血管の物質の移動を制御する仕組み
つまり、脂肪酸であり栄養素であるEPAでは脳へ直接届けることが出来ない物質となります。
そして、DHAよりも血液や中性脂肪に対して主に働く物質となるので、
DHAと同じような効果を期待していると、少しズレた認識になってしまうのです。
ここまでの説明を聞くと、
「結局どうすればいいの?」
「DHAもEPAも一緒に入っていることが普通だから特に気にしなくてもいいのでは?」
というご意見を頂きそうですが、実はそのご意見に少し役立つ観点をお伝えできればと思いますので、次の項目でご紹介しましょう。
結局どうすればいいの?

先ずは結論から!
①缶詰の成分表を見てみよう
②DHAよりEPAの方が先輩?
③EPAがDHAに変換される
1つずつ見ていきましょう。
①缶詰の成分表を見てみよう
→スーパーで魚の缶詰を購入した経験はございますか?
実は、ほとんどの缶詰にその魚のEPAとDHAの含有量が記載されており、
その数値を見ることによって、ある程度自身の目的に沿ってEPAやDHAを摂取することが可能です。
例えば、
●ダイエットや血液を中心に健康にしていきたい時は、
→EPAの多い缶詰を選ぶ。
●もっと集中したい、記憶力を伸ばしたいと脳細胞の活性化に力を入れたい時は、
→DHAの多い缶詰を選ぶ。
このような使い分けが出来ますので、もしよろしければスーパーに立ち寄ったら是非確認してみて下さい!
②DHAよりEPAの方が先輩?
→「頭が良くなる」で有名なDHAですが、EPAの働きが発見されたのが1960年頃、DHAが1980年代後半と、EPAの方が研究されてきた年月が多いのです。そして、長年の研究からEPAがもたらす効果に関してはっきりとした結果が揃ってきており、血液をサラサラにすると言われているのも多くのエビデンスが存在するからです。
その点DHAは、研究が進んでいない部分も多いので、もし確実性を求めるならEPAを摂取していく方が安心かもしれません。
③EPAがDHAに変換される
→これは調べていて面白いと思ったのですが、実はEPAはDHAに変換することが出来ます。ただし、一定量のみでEPAさえ取っていればDHAが十分であるというわけではありません。
ただ別の見方をすれば、EPAを取っていないとDHAが更に不十分になることは確実なので、EPAをしっかり取りつつDHAも補強していくという考え方がおススメです。
缶詰を見て、EPAが多くDHAが少ない缶詰があったとしましょう。
「頭に良い成分が少ないからDHAが多い缶詰にした方がいいよ」
と言うのは、考え方によっては誤認だという事です。
あくまでも正しくEPAとDHAの役割を理解して、摂取していくことが大切となります。
最後に

以上ここまで、EPAに関してお伝えをさせていただきました。
たかが魚の缶詰ですが、それでも日常の生活に馴染みのある食べ物です。
それを摂取した時に正しくEPAとDHAを理解して商品を選ぶことで、
すぐではありませんが狙った健康効果へと繋がっていくことでしょう。
diary.st著